ポール・マッカートニーが1曲も演奏せずに日本を去るのは・・・あの時以来?

来日中のポール・マッカートニーの体調不良により、全公演が中止に。1曲も演奏せずに日本を去るのは、あの時以来か?

【ポール・マッカートニー大麻所持で逮捕】
ポール・マッカートニーは1980年1月、
当時の自身のバンドであるウイングスのコンサートのため来日したが、
成田空港の税関でスーツケースに入れた大麻を所持していた疑いで逮捕され、
9日間拘置されたあと強制送還された。

公演は中止となり、ファンは来日を10年後まで待たなければならなかった。

 

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【逮捕について語るポール・マッカトニー独占会見の映像】
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Q:何故 マリファナを持ってきたんですか?

A:僕の失敗。マリファナについて深く考えていなかった。

ヨーロッパでは他にもっと危険なもの・・・例えば 睡眠薬、深酒なんて危険です。

マリファナは危険だと思わないし重い罪になるとは思わなかった。

日本の法律見直す必要あるんじゃないかなあ、

すべて僕が悪いとは思わない。(´・д・)v─┛

【ポール逮捕で生まれた名作ネタ】
翌81年、小林克也や伊武雅刀らでつくる人気ラジオコントユニット
「スネークマンショー」がアルバム「スネークマン・ショー」
(通称「急いで口で吸え」)をリリース。

初来日時の騒動を題材にした「はい、菊池です」も話題に。

【リー・ペリーの抗議文が最高】
2012年に『笑っていいとも!』に奇跡の出演をした
ジャマイカのダブアーティストのリー・ペリー[Lee “Scratch” Perry]。

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ポールの逮捕を受けて、日本の法務省に送ったという抗議文が・・・。
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※翻訳
私、リー・パイプコック・ジャクソン・ペリーは、
ポール・マッカトニー氏の所持された250グラムのハーブが
過剰な量であるという貴殿のご判断に対して、
一言申し上げたく存じ上げる。

自然の愛、光、生命、そして太陽のもとに生み出された
あらゆるものの創造者として、
歌と良い時間を通じたポジティヴな力をもたらす無害なものとして、
マリファナのハーバル・パワーはひとをリラックスさせ、落ち着かせ、
ポジティヴな感覚を呼び起こすに相違ない効能を持つことが広く認知されている、

と私は考える。

ハーブは陛下のもとにある。

すべての歌手にポジティヴな方向性と自由の創造をもたらすのである。

今回のハーブの量が過剰であるとはどうぞお考えになってくださるな。

ポール・マッカトニー氏の意図はポジティヴなのである。

ベイビー・ブルー・グリーン・スターパイプコック・ジャクソン・リー・”スクラッチ”・ペリー
バナナ・アイを愛でる者、ジャマイカにて、自然の愛の守護者より

【ポール、日本の留置場での思い出を語る】
音楽評論家・湯川れい子さんとの対談で1980年の来日時、大麻・不法所持で逮捕され日本の留置所にいた時のことを語った。

湯川:今だからこそ、と言いますか、そろそろ日本の警察の留置場での思い出を語っていただけるのではないかと思うのですが。どうだったんですか?

ポール:ああ、いいよ。振り返ってみると、おかしかったよ。

文化を、身をもって体験したというか。

僕にしてみれば、留置場に入るのがどういうことかわからなかったし、ましてや日本の留置場に入ることがどういうことか、わかるわけもない。

なので、実際とても興味深かったよ。

僕の隣の部屋には他の囚人たちがいた。僕は日本語なんてほとんどしゃべれない。

「コンニチワ」とかあと二、三言くらいだ。実際、何もしゃべれなかったのだけど、知っている単語を言い合って、彼らと会話をしていたんだ。

たとえば僕が「ホンダ! ホンダ!」「カワサキ! カワサキ!」と知っているブランド名を連呼すると、彼らは大笑いする、というように。他にも「マウントフジ!」とか、とにかく知っている単語を叫ぶと、彼らが叫び返す、という具合に。

そうやって仲良くなっていったんだ。クレイジーだったよ。

僕自身、このあとどうなるのか、まるでわからずにいた。9日後に釈放されたのはとてもラッキーだったと思う。

湯川:9日後ですか!

ポール:ああ。クレイジーだった。

他の日本人に会ったこと、それが一番の思い出だね。

そのうちの一人は暴力団員だった。背中に大きな刺青(いれずみ)が彫ってあって。

僕にはその意味がわからなかったから「いいタトゥーだね!」なんて声をかけたら、別のやつから「違うよ、あれは刺青でマフィアみたいなものだって意味だ」と教えられた。

でもそんな彼とも話をしてみると、気が合ったりしてね。

湯川:看守の警官にサインをせがまれ、してあげたというのは本当?

ポール:ああ。誰もがサインを欲しがったよ。

僕としては「ちょっと待ってよ。サインするから、僕を出してよ!」って思ってたけど(笑)。

日本独自のサイン色紙というのがあるじゃないか。白地にきらきらした、特別の紙…… 。あれにサインしたよ。

湯川:朝はパン一つにゆで卵1個だけだった、というのは本当ですか?

ポール:そうだよ。ロールパン1個にマーマレード、そして味噌汁。

おかげでそのあと、長いこと、味噌汁は食べられなかった。

何年も経ってから「お味噌汁は?」とたずねられると「いや」と遠慮してしまった。今では好きだけどね。

※週刊朝日 2013年10月25日号
http://dot.asahi.com/wa/2013101600007.html

引用:Paul McCartney talks about his 10 days in japanese jail [1980]

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